cocomeisterを知り母の愛に涙
二十歳の誕生日に離れて暮らす母から皮のトートバッグをもらいました。
cocomeisterというブランドで質はよいものであることは一目でわかったのですが、当時はイタリアのブランドが好きだったので、せっかくもらったトートバッグをしばらく部屋に放ったらかしにしていました。
ある日、友達が私の家に遊びに来たとき、母からもらったバッグを見てうらやましそうにしていました。
そんなにいいブランドなのかと聞くと、私がもらったトートバッグは20万円近くするものでしかも、皮にこだわりぬいた熟練の職人がひとつひとつ手作りをしているのだと言っていました。
私は驚いて急いでcocomeisterを調べ、銀座の店に行きました。
洗練された店に、私がプレゼントしてもらったトートバッグと同じ色のバッグを発見し眺めていると、店員の方が声をかけてくださいました。
私はあわてて買いに来たわけではないという事情を話すと、店員の方は母をよく憶えていました。
母はわざわざ店に訪れ息子が二十歳の誕生日だからちょっといいものをとバッグを一生懸命に選んでくれていたそうです。
私の学費を出すのが精いっぱいで決して生活が楽な家ではないのに、コツコツと貯めたパート代を出して買ってくれたのです。
私は母に電話をして改めてトートバッグのお礼をしました。
母は、嬉しそうにイタリアのブランドが好きなのは知っていたけれど、友達からcocomeisterの質がとてもいいということを教えてもらい、どうしてもプレゼントしたかったのだと言いました。
母の愛情の深さに涙が止まらなくなったと同時に、このトートバッグを一生大切に使おうと思いました。
3年使っていますが、どんどんいい味が出ています。